3/12「NQ Global Startup Gateway “R7 Achievement Showcase”」を開催しました

3月12日(木)、Nakanoshima Qross 2階 Qrossover Lounge 夢にて、「NQ Global Startup Gateway R7 “Achievement Showcase”」を開催しました。

本イベントは、大阪府主催の「NQ Global Startup Gateway(中之島クロス グローバルスタートアップ創出・拠点化推進事業)」の成果を発信するとともに、Nakanoshima Qrossを起点とした未来医療スタートアップエコシステムの今後の展開や方向性を共有する場として開催されました。COO人材育成プログラム、AIアクセラレータープログラム、NQヘルスアクセラレータープログラムの各セッションを通じて、今年度の取り組みの成果や、今後のエコシステム形成に向けた示唆が共有されました。

冒頭では、奥村 健志氏(大阪府 商工労働部 未来医療産業化推進監)より開会挨拶があり、本事業がNakanoshima Qrossにおけるスタートアップ・エコシステム形成の中核事業として始動したことが示されました。グローバル支援、COO人材育成、AI活用の3プログラムを並行して推進する先進性と、それぞれに着実な成果が生まれている現状が共有され、次年度以降の発展への期待が述べられました。続いて澤 芳樹氏(一般財団法人未来医療推進機構 理事長)より、Nakanoshima Qrossが目指す未来医療の産業化拠点としての役割についての紹介とともに、本事業の意義と今後の方向性について説明がありました。また、Nakanoshima Qrossがオープンから2年目を迎え、多様な関係者が主体的に参画し、議論と共創が生まれている現状が共有されました。Nakanoshima Qrossにおけるスタートアップ支援施策は単なる支援でなく、具体的な事業創出につなげていくことを重視しており、それに向けてはスタートアップ、支援者、地域全体に主体性と実行力が求められることが強調されました。その後、宮川 潤氏(MIRACLE SCIENCE INNOVATION株式会社 代表取締役CEO/一般財団法人未来医療推進機構 理事長補佐)より、NQ Global Startup Gatewayの全体像と今年度の取り組みについて説明が行われました。本事業は、大阪府主導のもと3つのプログラムを統合的に推進する2カ年事業として設計されており、「シーズの社会実装を世界に直結させる」大阪モデルであることが示されました。Nakanoshima Qrossを拠点に短期間で形成された海外ネットワークも強みとして紹介され、世界で戦えるスタートアップ創出に向けた方針が共有されました。

続くNakanoshima Qross版COO人材育成プログラムに関するパネルディスカッションでは、「大阪から世界へ。スタートアップの成否を握る『COOのOS』の実装」をテーマに、本橋 一優氏(大阪府 商工労働部 成長産業振興室 ライフサイエンス産業課 未来医療推進グループ)、石井 喜英氏(Alloy Therapeutics株式会社 代表取締役社長 CEO/オンライン登壇)、山本 政高氏(モルミル株式会社 取締役 COO)、土岡 由季氏(株式会社ジェネシア・ベンチャーズ 投資マネージャー/オンライン登壇)、牛丸 陽介氏(三菱商事株式会社 ヘルスケア本部 バイオ・ファインケミカル部 医薬品チーム マネージャー/オンライン登壇)が登壇し、奥村 剛宏氏(Alloy Therapeutics株式会社 ゼネラルマネージャー/Alloy Cell Therapies 品質責任者)のモデレーションのもと、創薬スタートアップを前進させるCOO人材の必要性と、その育成を通じた地域エコシステム形成の可能性について議論が行われました。受講生からは、専門家を巻き込みながら事業を進める実践力こそCOOの本質であるとの実感が共有されたほか、講師・受講生同士のつながりも大きな成果として挙げられました。

続いて、NQ版Bio-Catalyst AIアクセラレータープログラムのクロストークでは、山本 晋也氏(Deep Intelligent Pharma株式会社 ゼネラルマネージャー)がオンラインにてプログラム紹介を行い、山川 一馬氏(大阪医科薬科大学 救急医学 准教授)、中村 憲正氏(大阪保健医療大学 研究主幹・教授/大阪大学 招聘教授)がオンラインにて成果報告を行いました。その後、小林 茉莉氏(MIRACLE SCIENCE INNOVATION株式会社)が振り返りを行い、鈴木 元文氏(合同会社デロイト トーマツ シニアマネジャー)が聞き手として、AIの高度化を踏まえたライフサイエンス・ヘルスケア領域のシーズがブレークするためのポイント、ヘルスケアディープテック領域における現状課題や今後の展望などについて議論を深めました。また、森口 悠氏(一般財団法人未来医療推進機構 理事長補佐/大阪大学 国際医療センター 特任講師)からビデオメッセージが寄せられました。AIを単なる効率化ツールではなく、事業戦略、薬事、知財、臨床試験設計まで含めた事業化推進の手段として活用する本プログラムの特色が共有されました。採択者からは、AMED申請や事業計画の具体化など短期間での進展が報告され、研究者・医療者の知見とAIを組み合わせることで、新たな事業化加速の可能性が示されました。

「NQヘルスアクセラレータープログラム」についてのラウンドテーブルでは、河南 麻紀氏(英国総領事館 ビジネス・通商部 対英投資上級担当官 Tech & ライフサイエンス)、東 潤一氏(メドテック アクチュエーター合同会社 日本ゼネラルマネージャー)、劉 雷氏(アストラゼネカ株式会社 イノベーション パートナシップ & i2.JP ダイレクター)が登壇し、吉田 美里氏(MIRACLE SCIENCE INNOVATION株式会社 EVP)のモデレーションのもと、グローバルから見た日本の可能性や課題、スタートアップ支援や国際連携の可能性について議論が行われました。日本発スタートアップが世界市場で戦うには、技術に加え、人材、資金、経験ある支援層が重要であり、本プログラムがその不足を補う実践的基盤であることが示されました。

後半のインプットトークでは、芹生 卓氏(一般社団法人医薬品開発能力促進機構 代表理事)より、「未解決の医療ニーズへの挑戦」をテーマに、医薬品開発は承認取得ではなく、実臨床で使われ標準治療となって初めて価値を持つ、との視点が示されました。現場の違和感や課題こそ新たな治療法開発の起点であり、大学・企業・医療者・スタートアップが相互の違いを理解し連携する重要性が語られました。

イベントの最後にはネットワーキングの時間が設けられ、登壇者・参加者同士の交流が活発に行われました。本イベントを通じて、Nakanoshima Qrossを起点とした未来医療スタートアップエコシステムの現在地と今後の可能性が共有されるとともに、新たな連携や挑戦につながる機会となりました。