3/5「NQ版Bio-Catalyst AI アクセラレータープログラム報告会」を開催しました

3月5日(木)Nakanoshima Qross 2 階 Qrossover Lounge 夢にて、NQ Global Startup Gateway(中之島クロス グローバルスタートアップ創出・拠点化推進事業)NQ版Bio-Catalyst AI アクセラレータープログラム報告会」を開催しました。

本イベントは、大阪府が主催する「NQ Global Startup Gateway」の一環として実施した「NQ版Bio-Catalyst AI アクセラレータープログラム」における成果を報告する目的で開催されました。

本プログラムでは

  • Deep Intelligent Pharma株式会社 ゼネラルマネージャー 山本 晋也 氏(講師)
  • 一般財団法人未来医療推進機構 理事長補佐 森口 悠 氏(講師)
  • MIRACLE SCIENCE INNOVATION株式会社 小林 茉莉 氏(サポーター)

以上3名を講師・プログラムサポーターとして迎え、AI・ディープテックおよびグローバルな知見を活用しながら、スタートアップ立ち上げに向けて、対面およびコミュニケーションツールを用いたメンタリングを通じて、以下の支援を提供しました。

  • AMEDなどの公的補助金獲得支援
    • Target Product Profile(TPP)の作成支援
    • PMDA向けの臨床試験計画書作成支援
    • ビジネスモデルの構築支援
    • 知財戦略策定と優先付けの支援 等

当日は、プログラムを通じて得られた成果について採択者より発表が行われ、講師陣からコメントが寄せられました。各発表・コメントを通じて、AI活用による事業検討や研究開発の加速も含め、今後のスタートアップ設立や事業化に向けた多くの示唆が得られました。

開会にあたり、大阪府商工労働部成長産業振興室 ライフサイエンス産業課長の西野晃弘氏より挨拶があり、中之島クロスを拠点としたスタートアップ・エコシステム構築に向けた大阪府の取り組みとともに、AI・ディープテックおよびグローバルな知見を活用したスタートアップ支援の重要性が示されました。また、本報告会が研究者やスタートアップにとって今後の事業展開の参考となるとともに、事業会社やVC等にとって協業・投資の契機となることへの期待が述べられました。

続くプログラム説明では、AIが急速に進化する中で、AI活用が研究者やスタートアップにとって標準となりつつある現状が共有され、短期間のメンタリングであっても、事業戦略検討や知財整理、研究計画立案等を加速できることが、本プログラムの具体的成果とともに紹介されました。あわせて、AIを前提とした研究開発およびビジネスモデルへの転換の必要性や、暗黙知を言語化しプロセスを設計する力の重要性が強調され、本プログラムがその実践の場として位置づけられていることが説明されました。

続いて、採択者による成果報告発表では本プログラムの採択者11者より、ピッチ形式にてプログラム期間中に得られた成果について発表いただきました。また各発表後に講師陣からコメントが寄せられ、内容の整理や今後の事業展開・研究開発に向けた示唆が示されました。

発表では、AIを活用することで研究・臨床・事業を多面的かつ同時並行的に展開できる可能性が示され、当初は単一の構想であった事業が、臨床データ基盤構築や研究支援、救急医療の改善など複数領域へ発展した事例が紹介されました。

研究計画や臨床プロトコル、統計解析計画、申請書類作成等においてAIを活用することで、実用化や資金獲得に向けた初期プロセスを高品質かつ迅速に進められることが報告され、専門性と暗黙知を有する研究者がAIと協働することで、研究成果の最大化や研究シーズの事業化・社会実装につながる可能性が示されました。

総評では、AI活用を軸とした研究シーズの事業化およびエコシステム形成に向けた実践的モデルの可能性が示されました。本プログラムを通じて、少人数・限られた資金環境においても、AIを活用することで研究者主導の事業化が現実的な選択肢となり、研究と起業を両立しながら社会実装を目指せることが確認されました。

また、AI時代においては研究力に加え、研究の価値を社会や市場に伝える「プロデュース力」が重要であり、適切な伴走支援により、優れた研究シーズがグローバルに展開可能な事業へと発展し得ることが示されました。さらに、本プログラムが短期間で成果創出を実証した点や、中之島クロスを拠点とした分野横断的な連携が、今後の研究シーズの社会実装を加速させる基盤となることが確認されました。

その後のクロージングではMSIの宮川氏より、本プログラムを通じて、AIを活用した研究シーズの早期事業化が「可能性」ではなく「実行できる選択肢」であることが実証され、挑戦に踏み出した研究者の行動と成果が、大阪から新たな価値を生み出す確かな手応えとなったとの総括が述べられました。

今後も大阪府及び中之島クロスでは、本プログラムと同様の取り組みを継続し、研究者やスタートアップの事業創出・成長支援に取り組んでまいります。引き続き、これらの活動にご注目いただければ幸いです。

採択企業・アカデミア一覧

株式会社 MEDICOLAB 代表取締役 井汲 一尋

パーキンソン病・認知症の早期発見のためプログラム医療機器

株式会社 Eudaimonix 代表取締役 谷 亮太朗

人工肛門患者や便失禁患者が抱える課題を解決するデバイス開発

PurinoScience Inc.(創業前)共同創業者兼CSO 岡本 研

サルコペニアに対する経口治療
ATPサルベージ経路の再活性化による機能回復アプローチ

大阪医科薬科大学 救急医学 准教授 山川 一馬

AI活用による現場医療改善/研究支援に向けた多元的事業展開

大阪大学 大学院医学系研究科内分泌・代謝内科学 ライフスタイル医学寄附講座 寄附講座准教授 馬殿 恵

Teaching Kitchenを中核としたFood is Medicineの社会実装基盤構築

大阪大学大学院医学系研究科 免疫細胞生物学 特任研究員 阿部 洋章

多光子励起顕微鏡による広域生検・超迅速術中診断法の開発

大阪保健医療大学/大阪大学 研究主幹・教授/招聘教授 中村 憲正

膝関節半月板損傷に対する他家滑膜間葉系幹細胞由来三次元人工組織(gMSC1)移植の探索的臨床研究

関西医科大学 医学部 生理学講座 講師 林 美樹夫

がん幹細胞を標的とする新規経口抗癌剤の開発

京都大学 iCeMS 特定研究員 木梨 尚人

インテグリン活性化を機序とした世界初の着床促進薬の開発

国立循環器病研究センター 心臓血管内科部門 冠疾患科 医長, 髙木 健督

造影画像だけで、正確かつ負担なく心臓カテーテル治療を導く次世代ナビゲーション AI

兵庫医科大学/みどりヶ丘病院リハビリテーション科 非常勤講師/部長 中川 真一

AI 技術を駆使した医療用装具における受発注プロセスの開発

NQ 版 Bio-Catalyst AI アクセラレータープログラム

Deep Intelligent Pharma の最先端の AI 技術とグローバルな業界専門知識を活用し、有望なスタートアップを投資可能な企業へと変革させることを目的とするプログラム